
統合失調症をざっくり当事者目線で解説するよ。
今回は陽性症状について。
個人的意見と理解も含まれるよ。
一般的な内容よりも具体的に踏み込みます!
統合失調症の三大症状

統合失調症の主な症状は3つ
陽性症状
今まで無かったものがプラスされる症状
幻聴や妄想など
陰性症状
今まであったはずのものがマイナスされる症状
意欲減退や感情鈍麻など
認知機能障害
記憶力、思考力など、脳の考える力が低下してしまう症状
今回は、症性症状に焦点を当てて解説するよ。当事者の独自意見も!
陽性症状とは?
陽性症状の陽性はプラスという意味。今まで無かったものがプラスされるという意味です。
陽性症状の主な症状は、
・幻覚(幻聴、幻視、幻触、幻味、幻嗅)
・妄想(被害妄想など)
・支離滅裂
幻覚(幻聴、幻視、幻触、幻味、幻嗅)とは?
幻の感覚が発生します。
主に五感の幻覚が現れます。
感覚が発生するので、幻とつきますが、僕にとっては事実そういった感覚があり、現実と違いありません。
それぞれ、
幻聴
聞こえるはずのないものが聞こえる。
物音、異音、騒音、電車の音のように繰り返すノイズ。
悪口陰口、会話する声。
逆にポジティブな幻聴。
頭の中の別の人物の声。
命令、頭の中の声をおうむ返し、言葉にならないざわざわ
など、様々。個人個人でパターンがあり、同じ種類の幻聴が多く聞こえる。
僕は悪口陰口がメインです。
つぶやくような悪口、すれ違いざまの悪口、隣の部屋などからの陰口、2、3人が僕のことを話している声が多いです。
どちらかというと女性が苦手で、幻聴も多いです。
僕の行動を見ているような内容なので、監視されている感覚もあります。
幻視
見えないはずものが視える。そこに居るはずのない人、存在しない人や人のようなモノ、存在しない物体などが視える。
人間に近いものが視える場合は、会話できることもある。
継続的に同じものが視える場合も多い。
僕はあまり経験がありませんが、何度か人物の幻覚を視ています。
また、人物が光り輝く(キラキラしている)といったときもあります。
これも割とある幻視のようです。
幻触、幻味、幻嗅
触覚、味覚、嗅覚の幻覚です。幻触は体感幻覚とも言い、幻の体感があります。
例えば、体を虫が這っているなど。味覚については、食べ物から異常な味を感じたり、食べていないのに味を感じるなどです。
幻嗅は、存在しないのに異臭を感じたりします。
僕は体感幻覚の経験があります。
夜中、体を大量の虫が這っており、その虫は存在せず対処もできない、感覚との戦いで寝ることもできない。
次の日は体の中を虫が這っていました。
本当につらかったです。
また、僕もそうですが嗅覚が敏感など、何かの感覚が過剰で、辛いという人が多い印象です。
ただし、普通の人にもあることなので、思い込みという面も多少あるかなと思います。
妄想とは?
現実とは違ったことを真実だと思い込んでしまい、確信感があるという症状です。
よくあるのは被害妄想。
・あの人は僕のことが嫌いだ。
・あの人は僕のお金を盗んだ。
など、現実とは違う、被害的な事柄を事実だと思い込んでしまいます。
これは、幻覚とセットの場合もありますし、僕個人的には境はあいまいです。
例えば、
あいつ仕事できないんだよね。使えない。(幻聴)


わ、上司は僕の仕事に不満があるんだ。
上司は僕のことが使えなくて嫌いなんだ(確信)。
というような幻聴があったから自然に産まれてくる考え。
僕にとっては現実なので、多少の確信感があるのは当たり前なんですね。
例えば、統合失調所ではない方が、その人への悪口を聞いたとき、悪口を言われたこと、その部分を嫌われていることは事実のはずです。それと全く同じことですね。
多少の確信感は自然と生まれます。
しかし!
病気の症状とされるだけあり、この確信感は多少じゃすみません。
完全な確信。
つまり、その人にとって事実になります。
妄想という症状の核心はこの強烈な確信感にあります。
なぜかと聞かれれば、そういう症状ですというしかありません。
そういった、原因が病気にあるものが症状なんですよね。
当たり前ですね…。
支離滅裂とは?
思考・発語の障害とも言い換えられます。
種類は、
・連合弛緩
・言葉のサラダ(Word salad)
・独語
・思考障害
などです。それぞれ見ていきます。
連合弛緩
話が飛躍しすぎて主題がわからなくなる。
僕もよくあります。この特性を発揮しないように気を付けていたりもします。
話が飛躍、飛びすぎるんですね。その結果主題(話のテーマ)から離れすぎてしまいます。
僕の中では薄くつながっているのですが、他人からは理解できないことも多いと思います。
また、僕も話しているうちにつながりが全く分からなくなる時があります。
しかし、そのつながりにしっかり着地できた時は快感です(笑)。
それができるときは面白い会話になります。
アイデアや、面白いものの見方を提供できます。
調子の悪い時は、意味不明になりますし、それこそ支離滅裂なんでしょうね。
言葉のサラダ(Word salad)
無意味な言葉の羅列。連合弛緩の重いものでしょうか。言葉のつながりが完全に崩れてしまっている状態です。
僕は経験がないため解説できません。
独語
幻聴への応答や独り言。「誰かが話しかけている」「声に返事している」などブツブツしゃべる症状です 。
ある種二次的な症状で、はたから見たときに症状に見えるというものと僕個人は捉えています。
幻聴や妄想へ返事を自分の脳内にとどめておけず、独り言として発話してしまっています。
僕は会話のようにずっと続くことはありませんが、幻聴や妄想の反応を口にしてしまうことがあります。
はたから見ると怖いとか、不気味とかあるかもしれませんが、重篤な症状というわけではないと思います。
思考障害
考えが途切れたり、圧迫されたり、まとまらなくなる。
話が飛躍してしまうことと同じように、考えが飛んだり、途切れたり、まとまらなくなります。
ちなみに統合失調症の統合失調とは、このように考えや行動、感情などがまとまらなくなるといった意味です。
まとめて、支離滅裂は陽性症状として扱われますが、認知機能障害とも近いものです。
相互に関係しているように思います。区別をすると、支離滅裂は、思考の構造そのものの乱れ、崩れです。
それに対して、認知機能障害は認知(ざっくりいえば考える力)の機能が低下するというもので、構造はそのまま、機能の程度、力が低下します。
とはいえ同じ病気の症状なので、つながりがあると考えることが自然です。
※異常行動という症状もあるのですが、ある種二次的な物かなと僕は捉えていますし、重篤な方の症状で僕にはなく、解説が難しいため言及は避けます。

区別されるものの陽性症状は一連の症状だ
陽性症状と大別されるように、
それぞれ別の症状ではあるものの、
大きな繋がりのある物だとご理解いただけたと思います。
妄想から幻聴、幻聴から妄想と行き来してエスカレートしますし、
その根底には思考の特性があります。
幻聴が妄想を生み、突飛な思考が突飛な妄想を生むんですね。
ご自身やご家族、ご友人の症状を理解する際に、
それぞれの症状を理解しつつ、
繋がりや関わり、因果関係を想像するとより理解できるかと思います。
病気を理解することは、克服の近道だと思っています!
克服するには倒すべき敵役を理解することが大切です。
弱点特徴を把握して、統合失調症に対処していきます。